テニスの醍醐味を見せて呉れた伊達公子

Winbledon大会で伊達公子がビーナス・ウイリアムズ相手に歴史に残る名勝負を見せて呉れた。伊達は最高のプレイを展開してビーナスの強打を封じ、パワー・テニス全盛の時代に、全く異質の、コートを一杯に使った早いテンポの独特の試合運びを展開して見せた。ビーナスは得意を封じられ、自分のペースにならなかったが、流石ビーナス、最後まで崩れること無く、最後競り勝った。
伊達のプレイスタイルは、強いクランドストロークを打ち合うパワーテニスとは全く異質で、速いタイミングで相手の球を低い弾道でコート一杯に角度をつけて打ち返し、相手に構える余裕を与えない。そうかと思うとネットに出る、スライスが来る、ドロップショットを繰り出す。千変万化、変幻自在、こんなプレイスタイルは彼女以外見たことが無い。どちらかと言うと小柄で非力だが、それでもパワーに対抗する手段はあるんだよと実証して見せたのは素晴らしい。一年でも長く独特のテニスを見せて呉れることを期待したい。