世の中何が幸いか人智では推し測ることが出来ない

日本のロケットの父糸川博士の下で、ペンシル・ロケットの段階からロケット開発に携わった元宇宙科学研究所所長東京大学名誉教授秋葉鐐二郎氏が、一年浪人したおかげで糸川先生に巡り会えたと述懐していらっしゃる。自分にも同じように言えることがある。それは、一年浪人したおかげで半導体に巡り会えた。そして我が国の半導体産業の立ち上げ期・黎明期からずっと半導体に携わると言う幸運に恵まれたのだが、浪人していなかったら何をしていたか、半導体でないことはまず間違いない。結果としては一年浪人したのが幸運だったのだが、その時は知る由も無い。何が幸いか人智で推し測ることは出来ない事例だ。