川上哲治について追記

川上は現役時代、一度バッターボックスに立ったら、打ち終わるまでバッターボックスを外すことが無かった。相手にとっては凄い威圧感だったらしい。或る新人投手はバッターボックスに入った川上に睨みつけられると、その威圧感に圧倒され、ぶるぶる震えているのがはっきり見えたと言う。
監督としても野球並びにチームの運営法を大きく改革した。改革派の第一人者と言って良いと思う。今では当たり前になったチームプレイを導入したのも川上で、その成果で日本シリーズ9連覇を成し遂げた。柴田勲を日本初のスイッチヒッターに育て上げ、宮田征典を初のリリーフ専門で起用した。今で言うクローザーである。彼は登板する時刻から8時半の男と呼ばれた。日本初と言えばスワローズから移って来た浅野啓司啓司投手も日本初の中継ぎ専門で活躍したが、時期はV9の少し後だったかと思う。その時の監督は誰だったか。
このように川上は新機軸を幾つも導入し、日本プロ野球改革を先導した。その面での功労者であることを忘れるべきでないと思う。