フェデラーとナダルの壮絶な試合

 ウインブルドンフェデラーナダルが11年振りに対戦した。今シーズンは両者共好調で、凄まじい技の応酬を観せて呉れた。今までに見た中でこれが最高の一戦と言って良い。互いにライン一杯にギリギリ決まるラリーの応酬。それが一寸でも甘くなるとサイドラインを切るような一撃、これで決まったと思われても足を飛ばして打球に追いつき、走りながら相手コートのぎりぎりの所に決め返す。この凄まじい技を互いに繰り出し、手に汗握る試合展開となった。

 第一セットは両者共一歩も譲らず、タイブレイクの末フェデラーが取った。第二セットに入るとナダルがギアを一段とアップし、初めてブレイクすると、そのままフェデラーを圧倒し、このセットを奪った。このセットでフェデラーは1ゲームをブレイクされた後、敢えて対抗するのを止め、体力の消耗を避けたように感じたが違うだろうか。

 第三セットに入るとフェデラーは態勢を立て直し、拮抗したゲーム展開が続いたが、ほんの僅かフェデラーの調子が上回り、1ゲームをブレイクし、セットを奪った。その調子が次のセットも続き、フェデラーが1ゲームをブレイクしてこのセットを取り、フェデラーの勝利となったが、ナダルもエースを何回も打ち返して最後まで食らい付き、ジュースを何回も打ち返して食い下がった。

 セット・カウントは3-1だが、試合内容は最高の技の応酬が続き、稀に見る凄まじい試合で、とても37歳と33歳の選手の試合とは思えぬ内容だった。放送時間は深夜だったが、離れることが出来ず、最後まで見てしまった。