何を言いたいのか四国新聞

ShikokuNewsの「5月28日付・黄砂」で最近多い黄砂を採り上げ、論じているが、その末尾で

北東アジア一帯に悪影響を与える黄砂。これを中国のせいにしてしまうのはたやすい。砂漠を拡大させ、処理が不十分な有害物質をまきちらす。そんな野放図な開発に原因があるのだと非難して解決するのなら、それもいいだろう。
しかし元をたどれば、そうした開発には大抵日本もかかわっている。今着ているウールの服が草原を減らしたのかもしれないし、百円ショップで買った物が汚れた煙を生み出したのかもしれない。無関係だとは決して言い切れない。
日本も三十年ほど前までは、今の中国と同じような発展の道筋をたどっていた。そうした経験を中国で生かすことが、明日のわが身を守ることになるだろう。

と述べている。こんな観念的な言い方では何が言いたいのかさっぱり判らない。中国の野放図な開発には大抵日本もかかわっていると言いながら、具体的な例示はなく、「かもしれない」を並べ立てるだけ。そして「無関係だとは決して言い切れない」と断定。論証になっていない。これが情報伝達を業とする新聞社の書く文章とは情けない。発展の道筋も昔の日本と今の中国では全然違う。実態の分析もなく、これまた上っ面を眺めただけの観念論。もっと正確に実態を把握し、しっかりと分析し、論理の通った論述をして貰いたい。