佐々木朗希投手の登板回避は当然の判断

 大船渡高校の佐木朗希投手が甲子園予選の決勝戦に、監督の判断で登板を回避した。彼は21日の試合が延長戦に縺れ込み、194球を投げてしまった。これは選手の健康を重視する監督としては全くの想定外の出来事だったろう。翌日の試合は登板せず、中2日置いた準決勝で129球を投げた。4日間で323球。これではその翌日の決勝戦に投げさせる訳には行かないと言うのが監督の判断だったのだろう。当然の判断だと思う。アメリカでは60年も前に来日したメジャー選抜チームが投手の投球数に神経を使う姿を見せたのを今も覚えている。現在では更に厳しく管理し、100球を限度としている。メジャーの基準を当て嵌めると、佐々木は21日に登板しても途中降板し、翌日の試合にも準決勝にも登板せず、決勝戦も中3日なので登板しないことになる。

 佐々木投手の登板回避は、図らずも日本野球界の遅れた一面を表に引き出した感がする。遅れた精神論から抜け出して、合理的な考え方を築く努力を望みたい。