ホストとは

昨日に引き続き、もう一つ、選手の言葉を引用する。

アズーリのみんなは日本が大好きでした。
仙台での最終合宿は完璧でした。アズーリは日本で、得たいと思っていた物(支援、サービス、声援など)の全てを得ることが出来ました。
レーニングには理想的な、さわやかな気候と日本人の好意。トッティデル・ピエーロも、日本人から優しく愛されました。
韓国戦の数時間前、アズーリの選手達はテレビで、日本VSトルコの試合を観ました。みんなで中田や稲本を熱烈に応援したのです。
アズーリの夢は6月30日に横浜で行われる決勝で日本と戦うことでした。
日本VSトルコの試合が終わったとき、アズーリの選手達はとても心が痛んだことでしょう。日本は数週間もの間、アズーリにとっては「故郷」だったわけですから、彼らの悲しみは日本に対する正直な気持ちでした。
アズーリは3週間日本にいて、日本人の優しい情熱はイタリア人の情熱と同じように思えたのでしょう。外国に居ながら、イタリアに居るときと変わりない居心地の良さを感じられたのですね。
韓国戦はとても難しいものでした。そして、おそらく、イタリアは審判の一撃で負けました。
前半と後半の間のハーフタイム、イタリアが勝っていた時ですが、トラパットーニ監督は選手達に対し、自分達の目標は日本に帰ることだから、勝利が必要だということを説明しようとしました。
アズーリは韓国が好きではありませんでした。そして2つの目的のために日本に帰りたいと望んでいました。1つ目は、横浜で決勝戦に出るため。そして2つ目は、彼らを惚れ込ませ魅了した国にもういちど帰りたかったからでした。
トラパットーニトッティデル・ピエーロヴィエリマルディーニ、そしてアズーリの選手全員が、韓国戦の敗北の悲しみと共に帰国しました。
そして、日本のように大変美しい国を、自由だが礼儀作法のしっかりした国を、自分達が恋に落ちた国を後に残していく悲しみと共に帰国しました。
アズーリの心の中で、彼らを優しさと愛情をもって取り囲んだ全ての日本人の笑顔が、悲しい顔に変わってしまうイメージが残るかもしれません。そして飛行機に乗る前に、アズーリのみんなが思ったことでしょう。
「ニッポン、アリガトウゴザイマシタ」と。
サヨナラ、また戻ってきます!

日韓W杯で、”GOODBYE JAPAN  PERFECT HOST”と書いた旗を掲げていた写真があった。これらを見てホストとは何か、何が大切なのか、良く判った気がする。