松山市の水対策

石手川ダムの貯水量は今朝現在で45%。当月累計雨量は23.5mmで当月平年雨量240.5mmの1割しかない。そもそも石手川ダムは人口20万人時代のものであり、更に水源の石手川ともう一つの水源である重信川のいずれもそれ程の大河ではなく、流域面積も小さい。水源となる川の給水域面積は、消費地面積の10倍は必要と聞いたことがあるが、この二つの川は1:1だそうで、本質的に必要水量を賄えるはずが無い。松山市が抱える本質的な水不足を解消するには、第一に水源の確保と、第二に水のリサイクルを図るしかない。
第一の水源確保は、付近に大河が無い以上河川に頼ることは本来無理である。方法は只一つ、海水淡水化しか無いと思うが、市はコスト高を理由に取り上げようともせず、西条市の工業用水ダムである黒瀬ダムからの分水に期待している。しかし、渇水時にこことて水が十分に有る保証は無い。根本から発想を転換すべきであろう。第二の水のリサイクルは二つ有り、一つは水源の川の流域に、上流から下流にわたって水処理場を幾つか造り、処理した水を川に戻すことである。今は最下流に処理場を設け、処理した水は海に流している。勿体無い話だ。次は、中水道を造り、上水を必要としない水洗便所などはこれを使う。中水道は処理した水や雨水を蓄えて使う。その排水はまた処理して使うのは勿論である。このように水リサイクルの環から外に洩れる量を極力少なくすれば、水不足は大幅に改善されるのは間違いない。最後に、道路は水を透過する舗装に切り替えること。地下水の補充に大きく貢献するはずだ。市当局は前回の大渇水の後何もしていない。一日も早く発想を転換し、決断すべきである。