独エルベ渓谷、世界遺産取り消し…橋が景観美を邪魔

ドイツのエルベ渓谷世界遺産リストから除かれることになった(ココ)。理由はドレスデン市が交通渋滞の緩和を目的に07年、エルベ川両岸を結ぶ新しい橋の建設に着手し、ユネスコは景観を損なうとして地底トンネル建設に切り替えるよう勧告したが、建設コストの増大を懸念する市側が譲らなかったからと言う。
ドレスデン市がどんな橋を建設するのか知らないが、新しい橋が景観に調和するものであれば、登録を取り消す必要は無いのではなかろうか。エルベ川には既に多くの橋が架かっているのであるから、橋がいけないと言う訳ではあるまい。それらの橋が渓谷の景観の中に調和し、邪魔でないから世界遺産となったのであろう。世界遺産に新しい物を作ってはいけないと言うなら、いずれ廃墟と化すしかあるまい。本件は実態が判らないので何とも言えないが、世界遺産や史跡のあり方を考える上で、問題提起がなされた感がする。