地球温暖化対策

民主党はかねてより温暖化ガス削減目標を、1990年比で25%減とすることを、ニューヨークで開く国連気候変動サミットで表明すると言う(ココ)。その意気込みは買うが、具体策はあるのだろうか。
麻生政権が打ち出した削減目標は2005年比で15%減、1990年比では8%減である。鳩山政権が掲げた目標値の1990年比で25%減は、2005年比では30%減となる。麻生政権の目標値の倍である。
我が国の二酸化炭素排出量の三分の一は発電所から出ている(ココ)。いろいろな施策とあわせ、原発を10基作れば麻生政権の想定目標2005年比で15%減は達成できる計算だったらしい。今一つは火力発電所の高効率化で、現在の火力発電装置の熱効率は50%以下であるが、今開発されているd新鋭火力発電装置なら70%まで達成できるので、火力発電装置を最新鋭のものに全部入れ替える。これらを組み合わせれば、005年比で15%減は達成可能と見込まれていたようだ。
削減率を倍にするとなると、尋常な手段では到底達成できないであろう。唯一考えられるのは、化石燃料を燃すことを止めるしかないのではないか。達成目標が低い場合は、現状の改善で達成できるが、目標が極めて高い場合は、通常の手段ではダメで、非常識或いは突拍子も無い手段を採るしかない。これは過去の技術史、産業史の教える所である。化石燃料に代わるエネルギ源は、燃料電池しかないのでは無かろうか。
燃料電池で必要な電力量、エネルギ量が賄えるかどうかは知らない。だが化石燃料を使う限り、仮令一時的に目標を達成できたとしても、エネルギ需要は増える一方であることを考えれば、更なる削減を迫られるのは目に見えている。根本的な解決法は、二酸化炭素の主たる発生源を無くすことしか無い。その発生量が森などの吸収量とバランスするようにすることが、即ち自然の循環サイクルに収まるようにすることが、問題を根本的に解決する方策である。
大きな壁を突破するには発想を転換するしか無い。