米国が「靖国参拝に失望」は誤訳らしい

泉幸男氏のメルマガ「国際派時事コラム「商社マンに技あり!」の第372号(平成25年12月29日発行)に『「靖國参拝に失望」は誤訳だ』と題する解説が載っている。(この記事はココでも読める。)
報道では靖国参拝に対し、「遺憾」より強い「失望した」と批判されたと報じていた。泉氏によるとこれは全く逆だと言う。そもそもマスコミが報じたコメントは、大統領府のサイトにも、米国国務省のサイトにもなく、在日本米国大使館のプレスリリースとして、メディア向けに出されたもので、ココで読める。問題の部分と泉氏の訳を載せておく。

Japan is a valued ally and friend. Nevertheless, the United States is disappointed that Japan's leadership has taken an action that will exacerbate tensions with Japan's neighbors.
<泉氏の和訳>
日本は大切な同盟国であり友好国である。しかしながら、日本の指導部が日本の近隣国との緊張を悪化させる行動をとったことは、米国として残念に思う。

『靖國参拝を regret するとすれば、それは「靖國を参拝するという選択をしたこと」を不満に思うことだから、外交的には批判となる。いっぽう disappointment は、「靖國参拝の結果で生じること」を不満に思うことだから、外交的には単に表明者の立ち位置を示したにすぎない。』とのこと。日本語では遺憾より失望の方が強いが英語では逆だと言う。そうとすると、昨日書いた内容は大幅な修正を要するが、先ずじっくりと考え直さねばならぬ。