香港「国家安全法」を巡る米中対立は民主主義と独裁主義との対決

 中国の香港における国家安全法の施行と言う表現は正しくないかも知れないが、それを契機に米国は対決姿勢を鮮明にした。中国の一国二制度が終了したと見做し、香港に与えていた優遇措置を総て撤廃しようとしている。この措置は中国だけでなく、米企業にも大きな損害が及ぶと言う。それを押し切ってでも実行に踏み切ったのは、独裁主義を叩き潰し、民主主義を守ると言う断固たる意志の表れであり、先日のトランプ大統領の10分間演説はその意思の表明であると言う。

 この米国の強い意思は中国は全くの想定外だったらしく、石平氏が中国4つの誤算を語る動画がある。その動画によると中国の誤算の第一は、米国の怒りがこんなに強いとは思わなかった。第二は、米国の対抗措置がこんなに厳しいとは思わなかった。第三は、世界中で中国の味方をする国が一つもない。第四は、米議会で中国を弁護して呉れる議員が一人も居ない。以上4つの思惑の外れに中国は狼狽しているらしい。米国は対中国に関してはトランプ大統領よりむしろ議会の方が強硬で、この件では共和党民主党も無く、国全体が完全に一致していると言う。

 しかし、ここに来て人種差別問題が浮上し、全国的に荒れている。この二つの問題が重なってしまうと、どのような状況になるか、対中国で国中が一本に纏まれるのか。聊か心配である。大事な時に国を二分するような事態にならぬことを祈る。

【参照】

【石平】この流れはもう止まりません、あの4つの誤算は重大でもう引き返せないのです。世界はこれから激変します!ここで日本が気を付けるべきは…