日本語入力に適したキーボード(その5)

アルパカさん、コメントを頂戴し有難うございました。続けます。
OASYSとの出会いから暫く経ち、操作にも慣れて快調にマシンを操作していた或る時、大事な文書フロッピーを消去すると言う大ポカをやったしまいました。この時ばかりは血の気が引くのが判りました。多分顔面蒼白だったと思います。幸い全文書印刷したものが残っていましたので、かなりの量でしたが再入力に取り掛かりました。先に私の入力スピードが10分間に800字ほどと書きましたが、それはこの時の実績から計算した値で、再入力に要した時間と文書の字数から割り出しました。この値は第一回ワープロコンテストの優勝者の入力速度に相当します。文書を消してしまう大ミスは痛かったのですが、その反省からマシンを操作する際に一つ一つ確認する習慣がついたことと、自分の打鍵速度に自信がついたこと、この二つは収穫でした。この時、打鍵速度がそこまで上がったのは、OASYSのキーボードと辞書の良さ、そしてそれを活かした自分のやり方が間違っていなかったと確認出来た積もりでした。
ところが、ワープロコンテストの優勝者のスピードの秘訣を聞いて唖然としました。ワープロコンテストにおける入力速度記録は急速に伸び、平成初頭だったと思いますが、2000字を遥かに越えるまでになりました。私はその人たちの高速入力の秘訣は辞書登録を活用して、自分なりの辞書を作っていることにあると推測していたのですが、全然違いました。優勝者は原稿を一目見たら全部頭に入ってしまうのだそうです。ぱっと見た後は原稿を見直すことなしに、そのページ全部を打ってしまうと言うのです。辞書登録は殆どしていないそうで、一瞬で原稿を頭に入れる能力、これがその人の高速入力の秘密でした。原稿を一目みれば全体が映像として頭に入ってしまうのでしょう。これは右脳の働きです。時々こういう人がいますが、私には夢のまた夢で脱帽するしかありません。私の自信など木っ端微塵にすっ飛んでしまいました。このような能力を持たない者が高望みしてもどうにもなりません。凡人は凡人の道を探るしかないと、自分なりのワープロやPCとの付き合いが続きます。