記者さん、もっと勉強して欲しい

今朝の愛媛新聞に『参道新生 文化を力に 松山道後「ネオン坂」【上人坂」に改称・愚陀仏庵誘致へ』と題し、愛媛新聞ONLINEでは『「ネオン坂」から「上人坂」に改称 松山・道後』と題して、寶厳寺への参道が「ネオン坂」から「上人坂」と改称され、その坂の一番上、朝日楼跡に愚陀仏庵を誘致する動きが起きていることを報じている。
それは良いのだが、文中に

参道は市道で全長約150メートルの坂道。坂の上には時宗開祖の一遍上人生誕地・宝厳寺がある。

とあり、現寶厳寺が一遍上人生誕の場所と勘違いしているらしい記事になっている。本紙の記事には「山内拓郎」と署名が入っているが、この記者は上人坂の両側に昔は寶厳寺の支院が六坊ずつ有り、その一つで一遍上人は誕生したことを知らないのではないか。漱石が「山門を潜って色町を経て寶厳寺に至る。珍妙な風景。」と記しているように、子規・漱石の時代には寶厳寺の山門もまだ坂の下にあった。
一遍上人生誕の地は坂上の寺でなく、坂の両側のどこかである。従ってその坂はまさに上人坂であり、ずばり「一遍坂」とすべきだったかも知れない。
【関連記事】
寶厳寺参道の坂がネオン坂から上人坂に名称変更
上人坂からネオン坂の標識消滅
上人坂でなく一遍坂にすべきだったとの指摘