前田智徳外野手遂に引退

お疲れ様でした。また一人記憶に残る選手が引退。天才打者と言われながら怪我に泣かされた。怪我が無かったら軽く三千本安打を達成していただろう。
前田選手はあくまで真正面から立ち向かう打撃。小手先のただ当てるという打ち方はしなかった。メジャーの選手達と同じ考え方と言って良いだろう。だから彼はイチローの200本安打を評価しなかったと聞く。我が意を得たりの感がする。イチローはチョコンと当ててレフトに流したり、内野安打を狙うバッティングが非常に多い。彼はフルスイングしてスタンドに打ち込む力を持ちながら、当てるバッティングも凄く多い。これはテニスで言えばドロップショットに相当すると言えるかも知れない。相手の意表を衝く、隙を狙うと言う意味では有っても良い戦法ではある。しかし、イチローがこれをやることにより、打率も出塁率も1割も上乗せして常に4割を遥かに超える値を記録していると言うなら評価もするが、彼の打率も出塁率もそれ程高くない。そうとなると前田が言うように否定的な評価が出ても仕方ない。前田の常に真っ向勝負でフルスイングを目指す正攻法の打撃こそ評価すべきである。落合博満が『子供が真似ていいのは前田だけ』と絶賛したそうだが、本当にそう言える選手だった。
今後は指導者として後進を育てて貰いたい。