姓と名字

NHKで名字に関する話題を採り上げている番組がある。今夜希少名字を採り上げていた。その番組を観ていて、名字と姓の違いを全然理解していないらしいと気が付いた。
日本では名字が10万を越える種類が有るのに対し、韓国では300位だと述べていた。その違いは昔日本では名字を変えることを禁じて居なかったが、韓国は名字を変えることは出来なかったからと説明していた。この説明は姓と名字を理解していない大間違いである。韓国の金や李は全部姓であり、名字では無い。姓とは一族の名称であり、自分が属する一族は変えようが無い。名字とは一族が発展し、広い範囲に展開するようになると、それぞれを識別できるようにするため、自分が住む土地の名を名乗るようになったのだろう。例えば、足利氏とは足利に住む源氏、新田氏は新田に住む源氏、木曽氏は木曽に住む源氏であり、足利・新田・木曽は名字で姓はあくまで源である。頼朝に従った北条氏や梶原氏も北条・梶原は名字で姓は平である。
時代が下がり、日本では次第に姓を意識しなくなり、名字だけを名乗るようになった。そのため藤原や橘も今は名字と化してしまった。韓国は今も姓を名乗り、名字を使用することはない。韓国が日本に併合されていた時代に創氏改名があり、名前を変えさせられたと言うが、それは何も知らぬいちゃもんで、朝鮮人が日本名を名乗らせろと言うので、姓の他に名字を創ることを認めたに過ぎない。だからその時代の朝鮮人の戸籍は「姓・名字・名前」と三つの欄があった。これは強制ではないので、名字を創らず姓のみで通した人も居る。その場合の戸籍は姓と名字が同しであったと聞く。中国も姓のみで名字は無いのでは無かろうか。
番組では基本的な事実を知らず、姓と名字の区別を理解しないまま進めている。もっと勉強して欲しい。