木型製法による瓦作りは古代から

今日湯築城歴史塾第2回「古代の道後」が開かれた。講師は松山市教育委員会文化財課の岸見泰宏氏。岸見氏は大学・大学院を通じて瓦の研究に取り組んでいたそうで、出土した瓦の話が多かった。
岸見氏によると、古代から木型製法で瓦を造っていたとのことで、安土城を造る時に木型製法が伝わったのではないらしい。城の瓦を木型製法で造ったのは安土城が最初というだけらしい。
木型製法は古代から使われていたのなら、湯築城・岡豊城・中村城及び堺から出土した同笵瓦の製造時期は、安土城築城より後とは必ずしも言えなくなるのではなかろうか。つまりこれらの同笵瓦が、寺院などの瓦を造っていた工人が造って納入したものであるなら、一観上人が伝えた技術とは別系統の技術であるから、安土城築城時期より前に造られた可能性もある。
もう一つ疑問が有る。木型製法は古代から使われていたのなら、同製法は瓦職人にとっては既知の技術の筈。そうであるなら安土城築城時に一観上人が始めて伝えたかのように伝えられているのか。
またなた迷路に入ってしまった。