愛媛大が紙産業修士コースを新設

愛媛大学が2010年度から紙産業修士コースを設けると発表されている。その紙について愛媛新聞のコラム「地軸」で面白い指摘がなされている(ココ)。中国で発明された紙は優れた記録媒体であるとともに、物を包む、拭くためにも使われた。この「書く」「包む」「拭く」が紙の三大機能と言われるが、我が国ではそれに留まらず、障子や襖として住宅の仕切りにも使われ、箱や食器、雨傘、扇なども作った。中でも扇は立派な芸術品で、われわれの先祖は紙の可能性をさまざまに追求した結果、今日の紙文化を生んだに違いないと記している。
言われてみて始めて気が付いたが、我が国の紙文化は確かに世界に誇れるものかも知れない。愛媛大学が2010年度から新設する紙産業修士コースは、技術の継承・開発や市場開拓に留まらず、紙の新たな可能性の開発・発見に寄与して欲しいものである。